40歳以上のドライバー要注意 緑内障に“無自覚”のリスク

緑内障は視野が狭くなり、交通事故を起こしやすい(C)日刊ゲンダイ

 かつて東京慈恵会医大の眼科教室が通常の健康診断に視野検査を追加したところ、約1万5000人の受診者のうち、健康診断では見逃されてきた緑内障患者が167人いたと報告している。

「患者さんが緑内障を自覚しない理由のひとつに緑内障のイメージが誤って伝わっていることが挙げられます。新聞や雑誌の記事では緑内障になると、視野が欠けた部分が真っ黒になるイメージの写真が掲載されます。しかし、実際はフィールドインといって、見えなくなったところは周りの情報で埋めてしまって、違和感を感じないのです」(清澤院長)

 例えば、道路の右の端っこに停車中の車と複数の子供がいたとしよう。目の右側の下が欠損した場合は、停車中の車と子供たちがいないだけで、道路や背景の草むらが続いているように見えるというのだ。現在、メガネやコンタクトレンズなどでの矯正視力が両目で0.7以上あればまず普通運転免許を取り上げられることはない。緑内障でも安全運転している人も多い。だからといって緑内障と気づかないまま運転するのはリスクがある。では、どうしたらいいのか?

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