役に立つオモシロ医学論文

連休中は食べ過ぎ注意 データで判明「祝日と体重」の関係

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「たまには気分転換でもするか」――。普段は食費を抑えていても、祝日に外食する人も多いことと思います。連休ともなると、一時的に生活が不規則になり、食事量が増えてしまう人もいるかもしれません。

 実際、お正月休みなどは、ついつい食べ過ぎてしまいます。世界規模で見てみると、祝日は国ごとに異なりますが、共通するのは好きな食べ物の食事量が増加することだそうです。「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」という世界的に有名な医学誌に、祝日と体重の関係を検討した論文が2016年9月22日付で掲載されています。

 この検討では、12年8月1日~13年7月31日の1年間において、米国、ドイツ、日本の3つの国から、2924人の体重変化データを解析しています。対象となったのはアメリカ人(1781人、平均42.4歳、女性34%、24%が肥満者)、ドイツ人(760人、平均42.9歳、女性34%、19%が肥満者)、日本人(383人、平均41.6歳、女性26%、11%が肥満者)でした。代表的な祝日として「クリスマス」の他、米国の「感謝祭」、日本の「ゴールデンウイーク」などが検討されています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。