医師語る 「こんな病気で死にたい」

亡くなる時期がある程度予想できる「がん」で餓死が理想

常陸宮殿下の共同研究者としても有名(提供写真)

 私はある程度の治療を終え、死が迫ったら病院から自宅に戻るつもりです。人の五感のうち、聴覚だけは最後まで残ると言います。たとえ寝たきりで意識がないように見えても自宅の枕元で家族の営みを聞き、ときには妻に添い寝してもらいながら、ぬくもりの中で最後の時を迎えたいのです。

▽いしかわ・たかとし 1939年、東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、がん研究所を経て89年東京大学医学部病理学教室教授。97年東京大学医学部長。化学発癌の実験病理学的研究に従事。常陸宮殿下の共同研究者として有名。

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