バンドは最初から装着型の活動量計として開発されました。もちろん時刻表示やメールなどの表示も可能ですが、ウオッチと比べて機能が限られています。その代わり、薄くてフィット感があり、睡眠時に着けていても気にならないという利点があります。しかし、最近では両者の機能やデザインが向上し、境目がなくなりつつあります。
こうしたウオッチやバンドはPHR(Personal Health Record)のデータ入出力装置として注目を集めています。ただし、IT業界の巨人たちは、いまのところPHRを前面に出さず、あくまでも個人の健康管理ツールとしてアプリの展開を図っています。例えばAppleは「活動量」「睡眠」「呼吸」「栄養」の4つの切り口から健康管理を行えるアプリ「iPhoneヘルスケア」を提案しています。ただ、ホームページには「体重」「血圧」などの測定値や医学的な検査結果の入力などができるということが、小さく書かれています。マイクロソフトやグーグルもほとんど同じです。
いきなり医療に切り込んでいくのは難しいので、まずは健康志向の一般ユーザーを囲い込み、徐々に展開していこうという作戦なのでしょう。
スマホが医療を変える