以前からずっと服用していたとしても、高齢になるにつれて体内の水分や脂肪の量が変わるため、副作用のリスクは上昇します。副作用を防ぐためには、消化器・神経系の自覚症状の観察、心電図、体内の薬の濃度(血中濃度)の測定などを、定期的に行う必要があるのです。
高齢者薬物療法のガイドラインでは、ジゴキシンは「1日0.125ミリグラムを超える使用は控えること」が重要とされています。年齢や状態によって、注意すべき点が多いといえるでしょう。
しかし、だからといって急に薬をやめてしまうとさらに危険です。服薬を急に中断すると、心臓の動きが弱くなり、心不全の状態になる可能性があります。
薬は安易に中止せず、医師や薬剤師の指示の下で適切に使用することが大切なのです。
年を取ったらクスリを見直せ