鼻炎を招く危険も つらい鼻づまりは薬の多用で悪化する

点鼻薬を長期間、頻繁に使っていると…(C)日刊ゲンダイ

「人間の体は、薬を繰り返し使用していると、その薬に対する抵抗性が表れ、次第に薬が効かなくなっていきます。点鼻薬も同様で、長期間使い続けているうちに効果が小さくなっていきます。効かなくなってきたからといって、頻繁かつ大量に使うようになると、今度は使用前より血管が広がって鼻の粘膜が腫れ、鼻づまりが悪化する。これが薬剤性鼻炎です」(中尾氏)

 都内のある耳鼻科では、血管収縮タイプの点鼻薬を使い過ぎた薬剤性鼻炎の患者が増えているという。

「薬剤性鼻炎の治療法は、血管収縮剤を含んだ点鼻薬の使用を完全にやめてもらうこと。多くの場合、薬を中止すると最初は鼻づまりが悪化しますが、2週間でほとんど元の状態に戻ります」(都内の耳鼻科専門医)

 一般的に、血管収縮タイプの点鼻薬は1日3回まで、2週間以上継続して使用してはいけないとされている。

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