歯が減り、足の指は地面につかず…子供に広がる体の異変

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 異変は歯だけではない。足の裏にも表れ、若い女性の病気の印象が強い「外反母趾」、足の指が地面についた状態でない「浮き指」や「扁平足」も増えている。「林整形外科」(埼玉県さいたま市)院長で、NPO法人「全国ストップ・ザ・ロコモ協議会」副理事長の林承弘氏が言う。

「最近の子供は“片足立ちが5秒以上できない”“しゃがみ込めない”“肩が垂直に上がらない”“前屈で指が床につかない”“転ぶとき手が出ない”子が多い。5、6歳ですでに老人姿勢となり『肩こり・腰痛』を訴える子供もいる。このままでは30~40代で体の不調が起こり、50代くらいでロコモになってしまうのでは、と心配しています」

 原因は幼少期の外遊びの減少にある。運動不足で関節回りの筋肉が大人並みに硬くなるからだ。

「ある統計によると、中・高校の骨折率は2010年までの40年間で3倍以上に増加していますが、小学校以下は横ばいもしくは減少傾向にあります。外遊びで危険回避能力を養っていないので、クラブ活動が盛んになる中・高校生での事故が増えているのです」

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