病院は本日も大騒ぎ

常連の入院患者さんに指名してもらった

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■モチベーションは上がるがお金にならない

 今でも、ミスをとがめられて厳しく注意された看護師が、トイレで泣いている姿を見かけます。

 私は下手に慰めたりはせずに、心の中で“大丈夫、あきらめずに頑張れば信頼される看護師になれるよ”とエールを送るようにしています。

 面白いもので、まじめにやっていると評判が評判を呼んで“お得意さま”ができてきます。入院してきた患者さんが、看護師を指名することがあるのです。

 毎年、定期的に入院してくる患者さんは、ほとんどの看護師と顔なじみになります。

 誰がどの患者さんの担当看護師になるかは上司が決めるのですが、常連の患者さんの中には総師長クラスの幹部看護師と交渉して、「私の担当看護師さんをAさんにしてくださいませんか」と希望を出す人がいるのです。まるで売れっ子ホステスみたいですが、看護師にとってこれは凄くうれしいこと。おばさん看護師でも、患者さんが私を信頼してくれているな、と思えるのです。

 ただし、指名をもらっても、手当が出るとか人事考課が良くなってお給料やボーナスが上がるわけではありません。

2 / 2 ページ