ダイエットを科学する

3食プラス「200キロカロリーの間食」でやせる

豚肉はビタミンB群が豊富
豚肉はビタミンB群が豊富(C)日刊ゲンダイ

「間食すると太るので我慢している」――。ダイエット中の人の多くはこう考えているはずだ。しかし、「それは間違いです」と言うのは、「一般社団法人臨床栄養実践協会」理事長で、「せんぽ東京高輪病院」(現東京高輪病院)の名誉栄養管理室長の足立香代子氏だ。足立氏は最新の栄養学をもとにした近著「太らない間食」(文響社)の中で、「3食プラス適切な間食は肥満を防ぎ、健康になることもやせることも可能にする」と説明している。どういうことか?

「太っている人や太りやすい人は昼食と夕食の間隔が長過ぎて腹ペコになり、夕食をついつい食べ過ぎてしまう。なので、間食で栄養補給する方がいいのです」

 しかも、こういう人は夕食で「より太りやすい食べ物」=「血糖値をぐんと上げて、体内ですぐにエネルギーに変えられる糖質」を欲する傾向にある。ところが糖質は「体脂肪に変わりやすい」特徴がある。

■メロンパンよりカツサンド

 では、上手な間食の取り方とはどういうものなのか?

「間食は200キロカロリー以内に抑え、タンパク質を取りましょう。太っている人はご飯やパンなど糖質を取り過ぎています。糖質を体内でエネルギーとして消費するにはビタミンB群が必要です。ですから、ビタミンB群が多く含まれるホウレンソウやパプリカのような色の濃い野菜や豚肉などがオススメです。逆にビタミンB群が不足すると、糖質が体内に蓄積してしまいます。パンならメロンパンやチョコパンより、カツサンドやソーセージロールを選ぶべきなのです」

 同時にバターなどの脂質を食べれば、血糖値の上がり下がりが緩やかになる。

「“油脂は太る”と思っている人がいますが、これも間違いです。食品のコレステロールで血液中のコレステロールが上がるわけではありません。むしろ、油脂を取ることで腹持ちが良くなり、血糖値の急上昇・急下降を防ぎ、食べ過ぎを防止できる。肥満から遠ざかれるのです。ですから、同じカロリーのクッキーと大福なら、バターや牛乳や卵に含まれるタンパク質や脂質が同時に取れるクッキーの方がいい」

 そもそも、おやつをお菓子とイメージしている人が多いが、3食で不足している栄養素を補給する「軽食」と考えること。そうすれば、ひもじい思いをせずにラクにやせられるはずだ。