承認新薬は年1回の投与 「骨粗鬆症」治療が大きく変わる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 これまでになかったタイプの骨粗鬆症の治療薬が9月に製造販売の承認を受けた。治療はどう変わるのか? 承認されたのは、年1回投与の骨粗鬆症治療薬「ゾレドロン酸(商品名リクラスト)」。「年1回投与」というのは、骨粗鬆症治療薬以外の薬も含めて、世界で初めてだという。

 骨粗鬆症治療薬にはいくつかタイプがあるが、今回の薬は骨吸収を抑制し、骨密度を高める働きがあるビスホスホネート製剤に分類される。

 年1回投与製剤として2007年に欧米で承認を受け、日本でも10年6月から開発がスタート。近々薬価が決まり、臨床で使用されるようになる。

 知っておくべきポイントは次の通り。

■治療、通院の負担を軽減 

 ビスホスホネート製剤はこれまで、「1日1回」「週1回」「1カ月に1回」と開発されてきた。今度は「1年に1回」で済むのだから、足腰が弱り外出が容易でない高齢者や、病院が少ない地域に住んでいる患者にとっては、当然ながら負担がぐっと軽減する。

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