受診までの「応急処置」

【顎の痛み】親知らずの感染症と三叉神経痛に市販薬は効かない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 顎や頬が腫れて痛い場合には、「智歯(ちし)周囲炎」が考えられるという。親知らずが細菌感染を起こす病気だ。

「かなり腫れて、歯茎からウミも出ます。ただ、親知らずが完全に埋まっていると、本人は親知らずがあることが分かっていません。それで市販の鎮痛薬などを飲んでいて悪化させてしまうのです」

 化膿しているので、化膿止めの薬(抗生物質)を飲まなければ腫れは引かない。しかし、市販の化膿止めの薬は塗り薬しかない。腫れている部分は熱を持つが、氷などで冷やすと腫れが引きにくくなるので冷やしたりせず、早めに受診しよう。

「抗生物質を使えば、3日くらいで腫れが引きます。その後に親知らずを抜歯します」

 下顎から頬にかけて、ビリビリと電気が走るような鋭い痛みが出る病気もある。顔の感覚をつかさどっている三叉神経に沿って発作性の電撃痛が起こる三叉神経痛だ。

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