最旬「健康ニュース」

腎臓は電解質のバランスのかじ取り役

 体の中のすべての細胞は、細胞外液に保護されています。この細胞外液に含まれる「電解質」の割合が変化すると、細胞は死んでしまいます。腎臓は、体重の3分の1を占めるこの細胞外液の成分、特に電解質のバランスの調整を行っています。

 ここでいう電解質とは、血液に溶けている、ナトリウム、カルシウム、カリウム、クロール、マグネシウム、リンのことで、5大栄養素のミネラルにあたります。体液に溶けると電気的にプラスかマイナスかの性質を持ち、浸透圧によって体内の水分調整を行います。これらのバランスが崩れると、むくみ、心不全、意識障害などが起きます。

 また、人間は活動すると血液の酸が増えていきます。これを中和し、血液を常に弱アルカリに保つのが「重炭酸イオン」です。腎臓はこの重炭酸イオンを作りだしたり、再吸収するなどして一定の重炭酸イオンを確保することで、血液を常に弱アルカリに保つ働きもあります。

1 / 2 ページ