病院は本日も大騒ぎ

パンツ姿は患者の“熱”を上げさせないため?

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 現在、関東圏の総合病院で内科病棟を担当している看護師歴20年のキョウコです。

 病院によって、看護師のユニホームは色やデザインがバラバラです。ただし、管理上、職員であることを一目で分かるようにするために、色と形は病院ごとに統一されています。

 自己購入は許されません。支給されたユニホームの丈を変えるのもダメ。病院でも変な事件が多く、誰が侵入してくるか分かりませんから。

 私が一時期、国立の病院に勤めていたとき、両袖に花柄のししゅうが入ったユニホームを導入したことがありました。でも、年齢の高い看護師からは不評でした。

 若い看護師たちは、通販カタログを見て「これはステキ!」などと言っていますが、最終的な決定は看護部長などが行います。昔はワンピースにするかパンツにするかの選択は個人の自由でしたが、いまはNG。病院ごとに統一されています。

■白衣は子供が怖がる

 男性の患者さんの中には「なぜ、ワンピースじゃないの?」と不満を込めた質問をしてくる方もいらっしゃいますが、高齢化社会を迎え、看護師も「抱え上げる」「車椅子に乗せる」といった前かがみになる動作が多くなりました。そのため、患者さんの“熱”を上げさせないために、看護師ユニホームはできるだけ肌を露出させない上着とパンツの上下になりました。

 また、これは小児科の話ですが「子供が白衣を見ると怖がる」という理由から、ユニホームの色をピンクにしている病院もあります。

 看護師からもユニホームの選択についていろいろな意見が出ます。でも、20代から60代の看護師までが満足する統一したユニホームの着用は、無理があるかもしれません。

 とにかくユニホームは清潔が一番。ユニホームの上に着用するエプロンは感染管理の必要上からビニール製の使い捨てになりました。かわいいとか、ステキなどと言っていられない時代に突入しています。そのうち、白衣も使い捨てになるかもしれません。