慢性痛が治らない…医師選びで押さえるべき3つのポイント

まずは痛みの種類を見分けること(C)日刊ゲンダイ

「『痛みにはNSAIDs(痛み止め)』という、オンリーワンの治療法しか知らない医師は多いが、実は痛みの種類によって治療法は異なります。それぞれに応じて選択しなくてはなりません」(加藤医師=以下同)

 侵害受容性痛は、「転んで膝をぶつけて皮膚がすりむけ血が出て痛い」といった痛み。従来、よく使われるNSAIDsなどが効果を発揮する。

 一方、神経障害性痛は「帯状疱疹の発疹はよくなったのに、下着がすれただけでピリピリ痛い」といった状況での痛み。

■医師との会話に「オノマトペ」を活用

 侵害受容性痛は“正常な痛みの伝達系”だが、神経障害性痛は、脊髄や脳神経の機能変化で異常を伝える信号が増幅した“異常な痛みの伝達系”で、NSAIDsではない別の薬が効く。

 このことから、慢性痛の治療では、特に侵害受容性痛か神経障害性痛かの見極めが重要。実際は、精神心理的・社会的要因を含めた3つが複雑に絡み合って痛みが生じているが、どれが最も大きな割合を占めるかを探り、治療方針を決めなくてはならないのだ。

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