みなさんは、ご自身が住んでいる地域の「がんサロン」をご存じですか?
がんサロンとは、がん患者さんとご家族、がん医療に携わる医療者などが交流できる場所のこと。地域や運営方法によってさまざまな形のがんサロンがあります。がんサバイバーの方々の増加に伴い、全国的に数は増えています。
がんサロンでは、曜日や時間帯で参加者を限定しているようなものもあります。たとえば、乳がんなど女性特有のがんの経験者が集まり、悩みや不安を分かち合えるようなサロンです。もちろん、誰でも参加できるものもあります。
健康体操やミニ講習会、茶話会などのイベントを定期的に開催しているところや、医療者がアドバイザーのように関わっているところ、逆に患者さんやその家族だけで運営されているところもあります。
一般的には病院などの施設内に設置されていることが多いのですが、駅近くのビルの一室のような場所で開催するなど、場所もさまざまです。
共通の体験や悩み、不安を通して「自分だけではない」と思えたり、ほかの方の経験を聞けたり、自分の経験を伝えたりできる場となっています。看護外来などで相談するのと、和やかな雰囲気のサロンで気軽に相談するのとでは、また違ったものがあると思います。
もちろん、サロンに行ったからといって、自分のことをさらけ出す必要はありません。また、話が得意でなくても、がんに関するパンフレットや役に立つ情報がある場合もあります。
特に男性はサロンには行きにくいイメージがあるかもしれませんが、参加できそうなプログラムを選んだりするとよいかもしれません。料金は無料または低価格なことが多いのもうれしいですよね。ぜひ一度、お近くのサロンをのぞいてみてはいかがでしょうか?
看護師直伝 がん治療と笑顔で付き合う