無理なダイエット経験者は要注意 サルコペニア肥満の怖さ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「多くのエネルギーを消費する筋肉の量が減れば、エネルギーが余り、脂肪として体内に蓄積される。つまり、筋肉が脂肪に置き換わるのです。それでも全体の体重が変わらず、さほど太って見えない人もいます。しかし、MRIなどで調べると、サルコペニア肥満の人は筋肉が少なく、脂肪が多いことがわかります」

 サルコペニア肥満になりやすいのはどういう人なのか?

「よくつまずく」「片足立ちで靴下がはけない、あるいははきづらい」「20代に比べて歩くのが遅くなった」「食事制限のみのダイエット経験がある」「ウオーキングだけで筋トレはしていない」「10年前と体重、体形が変わらない」「肉をあまり食べない」「ダイエットがうまくいかなくなった」「糖尿病がある」「急な階段を下りるのが怖くなった」などの人だ。

 とくに気をつけたいのは、食事制限のみのダイエットの経験がある人。久野教授の研究ではわずか3カ月で5%の筋肉量が減ることが確認されている。50代、60代は注意したい。

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