放置は危険…「じんましん」症状消えても完治にあらず

無自覚の皮膚疾患に要注意(C)日刊ゲンダイ

 それをしなかった場合、大きな問題点は2つある。1つは、慢性化する点。1カ月以上、症状が出たり消えたりする。抗ヒスタミン剤を数カ月以上飲み続けなければならず、年単位で薬の処方のために受診する人もいる。

 もう1つは、アナフィラキシーショックの危険性だ。呼吸困難などで命を落とすこともある。

「じんましんは7割が原因不明ですが、それでも治療は可能。症状が消えた後も診断できるので、必ず皮膚科の受診を」

■湯たんぽで皮膚壊死

 これからの季節に患者が増えるのが、湯たんぽによる低温やけどだ。

「低温やけどは、通常のやけどとは違い水疱ができず、自覚しにくい。しかし、皮膚の深部にやけどを負っているので、早く処置しなければ、皮膚が壊死してしまいます」

 低温やけどをしたばかりの頃はうっすら皮膚が赤くなっている程度だが、しばらくすると、髪の毛の黒色と同じくらいまで真っ黒に変色する。こうなってから、ようやく深刻さに気づく患者は非常に多い。

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