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【子宮筋腫の低侵襲手術】メディカルトピア草加病院・婦人科(埼玉県・草加)

メディカルトピア草加病院・婦人科の小堀宏之科長(C)日刊ゲンダイ

「開腹手術か内視鏡手術かの選択は筋腫の大きさで決まります。15センチ以下であれば腹腔鏡でほとんど対応できます。子宮鏡の適応は粘膜下筋腫のみで、3センチ以下であれば行うことができます」

 お腹を12~13センチ切る開腹手術の入院日数は10~14日。比べて、傷の少ない腹腔鏡は1週間弱、子宮鏡では2泊3日と大幅に回復が早い。

 しかし、婦人科疾患で内視鏡手術を行う施設はまだ少ないのが現状。国内の産婦人科医で、日本産婦人科内視鏡学会の技術認定医の資格を持つ医師は5%ほどしかいないという。

「内視鏡手術はスムーズにできれば低侵襲ですが、ひとたび腸や尿管の損傷、大出血などの合併症が起きれば、非常に高侵襲になります。その分、執刀医の豊富な経験と安定した技術が必要なのです」

 同院がリニューアルオープンしてから、過去5年間の同科・内視鏡手術の実績は2000例以上に上る。合併症の発生は腸と尿管の軽い損傷が各1例。輸血を必要としたケースはなく、手術中に腹腔鏡から開腹に移行した症例はゼロという。

■データ
上尾中央医科グループの急性期病院(一般80床)。
◆スタッフ数=常勤医4人、非常勤医1人
◆年間初診患者数(2015年度)=1703人
◆年間手術総数(同)=621件(うち子宮筋腫の内視鏡手術393件)

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