①構造上の問題は、手術などで異常な部分を正常化してあげれば、機能をしっかり取り戻せます。この場合、手術のタイミングが最も重要です。
②心筋の問題は、筋肉の働きを悪化させないような投薬治療や、心筋細胞そのものを取り換える、または心臓全体を取り換える治療を行えば改善します。
③血管の問題というのは、生まれつきの血管の異常を除けば、ほぼ動脈硬化によって起こります。そのため、動脈硬化を予防する対策を実践すれば、進行を止めることができます。高コレステロール、高血糖、高血圧、肥満、喫煙といったリスクファクターを普段からしっかり管理して、血管が“若い状態”を保てるような対策を立てておけば、病気が悪化することはありません。
つまり、心臓疾患は「患者さんの状態に応じてどんな治療をすればいいのか」が分かっていて、さらに、「病気になってしまった段階で何をすればいいか」「病気になりつつある段階で何をすればいいか」についてもハッキリしています。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」