ドキュメント「国民病」

【変形性膝関節症】年明けの手術をついに決断

■不確かな医学情報に振り回され……

 高橋さんのこの決心をさらに固めさせたのは、大学病院の専門医との話し合いだった。ご主人の知人というこの医師と2時間話すうちに、高橋さんが抱いていた膝関節に関する誤解や手術への恐怖が取り払われたという。

「これまでネット検索や専門誌を熟読し、人工関節の手術に関するいろいろな情報を集めました。知識だけはお医者さんよりも詳しくなったと思い込んでいたのですが間違いでした。その多くが古い情報であったり、誤解で正しい知識ではありませんでした。手術が怖いのも、膝関節についてよく知らず、想像だけで物を考えていたからです」

 専門医との話し合いで「希望を持った」という高橋さんは、膝の痛みから解放され、もう一度、杖なしで家族旅行ができることを夢見ている。

「そもそも仕事一筋の主人に、今更ゴミ出しや料理、洗濯などの家事をさせるわけにはいきませんから。私が頑張らないと、ね」

 何かと多忙な年の瀬を迎えて今、高橋さんは年明けの入院の準備に着手しているという。

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