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「インフルエンザ対策」は本当にマスクで万全?

 インフルエンザ予防のためにマスクをする人は多いですが、その効果は? 秋津医院(東京都品川区)の秋津壽男院長の答えはこうです。

「市販の一般的なマスクでは、ウイルスが鼻や口から入るのを防ぐことはできません。しかし、マスクには別の意味で感染症予防効果があります」

 インフルエンザウイルスの大きさは0.1マイクロメートルですが、一般的な不織布のマスクの網目はその50倍、5マイクロメートルです。実は風邪のウイルスも含めて、すべてのウイルスはマスクの網目よりはるかに小さく、簡単に通過してしまうそうです。

「だから、マスクをしても外気中のウイルスを遮断することはできません。でも、自分が咳やくしゃみをした時、空気中に飛散するウイルスは1割程度に減らせます。ウイルスも水分と一緒だとマスクを通過しにくいのです」

 自分が病気の時、周りに迷惑をかけないためにはマスクが役立つというわけ。では、自分が病気でない時にマスクをしても意味がないのでしょうか?

「マスクは鼻やのどを通る空気を加湿・加温してくれる加湿器のようなもの。インフルエンザウイルスは湿度60%以上になると感染力が激減すると言われます。多くのウイルスは湿気を嫌うので、マスクは感染症予防に十分効果的なのです」

 インフルエンザや風邪の予防には、これからもマスク着用を!