がんに勝つ必須ポイント 手術6回“究極サバイバー”が語る

関原健夫氏は現在71歳(C)日刊ゲンダイ

 打つ手が少なくなると、民間療法に頼りたくもなる。それが希望になるかもしれず、完全に否定するわけではないが、関原氏は「命は取り換えがきかない。費用もかかる。残された家族のことなども冷静に考え、現状でどういう治療と向き合えるかを考えるしかない」と指摘する。

 時代の流れもあったが、関原氏は何度がんの転移を宣告されても仕事を辞めず、現役生活を貫いた。しかし近年は、がんと宣告された時点で仕事を辞めてしまう人が多い。

「現実はままならないこともありますが、可能であるなら仕事は辞めるべきではない。少なくとも、治療を受けて再発がわかるまでは」

 しっかり覚えておきたい。

▽せきはら・たけお 日本興業銀行ニューヨーク支店に勤務中、39歳で大腸がんを発症。肝・肺転移と合わせて6回の手術を受けつつ、金融の最前線で働き続けた。2007年「がん対策推進協議会」委員として「がん対策推進基本計画」作りに参画。14年まで「中医協」公益委員。

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