年を取ったらクスリを見直せ

骨粗鬆症の薬を飲んでいる人は口の中を清潔に

 高齢者は「骨粗鬆症」になりやすく、骨がもろく骨折しやすくなります。骨折は痛いだけではなく、「寝たきり」の大きな原因にもなるため危険です。実際、介護が必要となった主な原因の9.4%が「骨折・転倒」といった報告もあります。

 骨粗鬆症は女性に多く、60歳代では2人に1人、70歳以上になると10人に7人が患っているともいわれます。治療には「ビスホスホネート系の薬剤(ビスホスホネート)」が頻繁に使用されます。骨は「新しく作られる過程」と「壊される過程」を繰り返しています。骨は1度作られて終わりではなく、常に新しく生まれ変わっているのです。この「骨が壊される過程」には、骨を吸収する「破骨細胞」が関わっています。ビスホスホネートは、破骨細胞の働きを強力に抑制し、骨を強くする効果を発揮します。

 ただし、まれに起こる副作用の「顎骨壊死」に注意が必要です。あごの骨の組織や細胞が局所的に死滅し、骨が腐った状態になることです。感染などで病気になった骨が「正常に吸収されない場合」に発生します。口の中の痛み、歯が自然に抜ける、あごの腫れといった症状が表れるので注意してください。

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中尾隆明

1985年、愛媛県生まれ。愛媛県立南宇和高等学校を経て岡山大学薬学部を卒業。2008年からこやま薬局(岡山県)で管理薬剤師を務め、現在は企画運営部主任として各店舗のマネジメントを行っている。8月に著書「看護の現場ですぐに役立つ くすりの基本」(秀和システム)を発売。