みかんにリスク低下成分 糖尿病・脂肪肝予防は冬が好機

βークリプトキサンチンがオレンジの10倍も(C)日刊ゲンダイ

 とはいえ、みかんはその甘さゆえ、糖尿病や肥満につながるイメージがある。大丈夫なのか。

「みかん1個は普通のサイズでも約35キロカロリーくらいしかなく、8個食べてもお茶碗1杯分のご飯にしかなりません。これは、お代わりか間食のおやつを控えれば、問題ないカロリー量です」

 むろん、食べ過ぎれば問題が起こる可能性はある。高血圧、高脂血症で通院治療中の57歳の女性が、みかんを連日10~15個摂取したところ「2型糖尿病を発症した」と愛媛県内の公立病院と愛媛大医学部が報告している。しかし、これはまれなケースで、フルーツの大量摂取が問題になることはまずないという。

 ただ、今回の研究だけでは、「みかんをたくさん食べる人は糖尿病や非アルコール性の肝機能異常が少ない」ということしか分からない。そこで、杉浦氏らは新たにβ―クリプトキサンチン入りと、そうでないジュースを使う介入研究も行っている。

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