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乾布摩擦は本当に体に良いか

裸になってタオルでゴシゴシ…(C)日刊ゲンダイ

 寒い中、裸になってタオルでゴシゴシ。あれって風邪をひかないの? 秋津医院(東京都品川区)の秋津壽男院長が教えてくれました。

「乾布摩擦は2つの点で体に良いと言えます。ひとつは、裸になることで寒さに対する耐性ができます」

 現代は空調の効いた環境ばかりで、冬になっても寒さを体感する機会が多くありません。そのため、体が“冬仕様”になっておらず、急に寒いところに行くと、すぐに風邪をひいてしまう人が多いそうです。

 一方、定期的に乾布摩擦をして寒さを感じていれば、だんだん免疫力が上がっていき、風邪をひきにくくなるのだとか。

「もうひとつは、乾いたタオルで皮膚をこすることの効果です。毛細血管が刺激されて血行が良くなり、冷え症の改善につながります」

 寒いところで裸になると、体熱を逃がさないように皮膚表面の毛細血管がギュッと収縮します。そこで乾布摩擦をすると、今度は血管が拡張します。この収縮と拡張を繰り返すことで血流が促され、体温調節がスムーズにできるようになるといいます。週2、3回くらい行えば十分効果があるそうです。

「ただし、免疫力の低い高齢者や丈夫でない人が、いきなり寒いところで裸になるのは逆効果。そういう人は暖かい部屋で行うとよいでしょう」

 肌が弱い人、皮膚疾患がある人もNG。そうでなくても、強くこすりすぎないように!