「大人のADHD」は睡眠時無呼吸症候群かもしれない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸停止を繰り返す病気。睡眠時間の長さに関係なく、質の良い睡眠を取れていないため日中の集中力が低下し、眠気が続く。多数の死者が出た交通事故の原因が睡眠時無呼吸症候群だったという報道もあり、一気に認知度が広がった。

 また、睡眠時無呼吸症候群を放置すれば、心筋梗塞などの突然死のリスクが高くなることも明らかになっている。

「この症状が、大人のADHDと非常に似通っているのです。いわば常に寝不足状態なので、うっかりミスなどを起こしやすい。これが、ADHDの『不注意』に合致します。疲労感でイライラし、ちょっとしたことでもカッとなる。これも、ADHDの『衝動性』と重なります」

 大人のADHDでは、「同じミスを繰り返す」「約束を忘れてしまう」「すぐカッとなる」「人間関係でトラブルを抱えている」などの訴えが典型的で、さらに「改めようと思ってもうまくいかない」「わざとではない」が加わるが、睡眠時無呼吸症候群でも同様の訴えがあるため、誤診につながるのだ。

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