服用後、数週間あるいは数年後に症状が出る場合もあります。副作用が起こった人の80%が50~80代なので、高齢であるほど副作用が起こりやすいといわれます。
実際、ある70代女性が1カ月間ほど芍薬甘草湯を服用したところ、むくみと体重増加が表れました。病院でレントゲン検査を受けると心拡大が確認されたケースがあります。すぐに芍薬甘草湯を中止して適切な処置がされたため、10日後にはむくみも心拡大も改善しましたが、仮に放置していたらもっと深刻な状態に見舞われた可能性があります。
偽アルドステロン症は、芍薬甘草湯以外にも「甘草」という生薬が含まれる漢方薬で起こるといわれます。
漢方薬を服用していて、手足のだるさ、しびれ、筋肉痛などが表れたり、症状がだんだん強くなる場合には、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
年を取ったらクスリを見直せ