忘年会ラッシュ アルコールで失われる栄養素を取り戻す

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 年末はお酒を飲む機会が激増する。しかし、アルコールを摂取しすぎると、体内から失われてしまう栄養素がある。連日連夜、忘年会に顔を出すなんて人は、しっかり対策しておかないと、想像以上にダメージを食らうことになる。

■アルコール依存症にはビタミンB1不足が多い

「アルコールを大量に摂取すると、不足がちになるのがチアミン=ビタミンB1です」

 県立広島大名誉教授で、東北女子大教授の加藤秀夫氏(時間栄養学)は言う。

「まず、アルコールは小腸でのビタミンB1の吸収を阻害してしまう。さらに、アルコールを分解してエネルギーをつくり出す際には、大量のビタミンB1が使われます。大量にお酒を飲めば、それだけビタミンB1が不足することになるのです。ある研究では、お酒を飲んだグループと、飲まなかったグループの血中ビタミンB1濃度を比較すると、飲んだグループの方がビタミンB1濃度が下がっていました。アルコール依存症の患者は、ビタミンB1が不足している傾向が強いという報告もあります」

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