あの話題の治療法 どうなった?

画期的治療法と日本導入 「PPH」による痔の手術は今

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 こう言うのは、痔の手術の名手として名高い「辻仲病院柏の葉」(千葉県柏市)の浜畑幸弘院長だ。

 実はその後の診療報酬改定で、保険が認めたPPHの治療費は6万3900円から11万2600円に値上げされた。おかげで、使い捨ての自動縫合器の費用を負担しても、病院側は十分利益を出せるようになり、治療法のひとつとして定着したという。患者側もその他の費用を含め、1割負担の人で1万~2万円程度の自己負担だ。

「2位の『内痔核硬化療法』は痔核の周囲に薬液を注射し痔核を消滅させる治療法で、手軽だということで人気がありますが、大きい痔核には向きません。その意味で、PPH法を希望する患者様はいます」

 ただし、PPH法は、どの痔核疾患者にも適応される手術ではない。痔核の大きさが異なると、PPH法の適用が少し難しい。しかも、手術中に薄い腸の壁を傷つける危険性があるので、注意が必要だそうだ。

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