意外に知らないマスクの作法 ウイルス学の専門家が伝授

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「口や鼻をある程度でも覆えるマスクは飛沫を防ぐのに有効です。しかも、人は1日に何度も口や鼻に手をやるので、マスクをしていることは、間接的に接触感染を防ぐことになります。さらに、マスクの中は呼吸により加湿状態になり、ウイルスに感染しにくくなります。この点でも有用だと考えています」

■高機能でなくていい

「インフルエンザウイルスの直径は0.1マイクロメートル。対して一般的な不織布マスクの隙間は5マイクロメートル。だから、マスクの目の大きさが0.3マイクロメートルの『N95』のような高機能マスクでないと役に立たないとの議論があります。が、これは間違いです。インフルエンザの主な感染経路は飛沫核感染(空気感染)でなく、飛沫感染です。飛沫の一般的な大きさが5マイクロメートル以上ですので、不織布マスクで十分です」

 ちなみに風疹や百日咳も飛沫感染なので、不織布マスクで一定程度予防可能だ。

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