医者も知らない医学の新常識

「お茶のうがい」はインフルエンザ予防に効果があるのか

うがいは日本以外ではあまり行われていない習慣?(C)日刊ゲンダイ

 インフルエンザの流行が始まりました。私のクリニックでも、A型インフルエンザの患者さんが最近になって何人も受診されています。報告によれば、大部分は「A香港型」というタイプのようです。

 インフルエンザの予防といえば、まずはワクチンですが、日常の予防もまた重要です。予防法として必ず言われるのが、「うがい」と「手洗い」ですが、実際にどこまで効果があるものなのでしょうか?

 手洗いは世界的に行われていますが、うがいは日本以外ではあまり行われていない習慣のようです。そんな訳で、研究論文も手洗いについてはたくさんあるのですが、うがいは少なく、それも日本で書かれたものがほとんどです。

 今年の「BMCパブリックヘルス」という専門誌に発表された日本の研究者の論文によると、「お茶のうがいをすることで、30%インフルエンザが予防された」という結果になっていました。お茶のカテキンに効果があるようで、ただの水やうがい薬を使うより効果的だったのです。

 2012年のスペインの論文では、「手洗いをすることで30~40%もインフルエンザによる入院が減った」という結果が報告されています。しかし、アルコールなどの消毒剤を使っても、その効果は上がりませんでした。こうした日常の予防法は、意外にも薬などは使わない方が効果的なようです。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。