突然の脳梗塞…迷わず救急車を呼ぶべき「5つの症状」

びびっと気づいて対応する(C)日刊ゲンダイ

 これがどういう結果を招くのか。

「早期に来院すれば、『血栓溶解療法』という内科的治療が可能になるのです」

 血栓溶解療法とは、「t-PA」(アルテプラーゼ)という血栓を溶かす薬剤を注射で投与する。脳梗塞は、脳へいく血管が血栓(血液の塊)で詰まって血流が滞り、その先の脳細胞が壊死する病気だ。当然のことながら、治療までの時間が長くなるほど壊死する脳細胞は増え、脳の損傷が拡大する。早い段階で血栓溶解療法を受けて血流が再開通すれば、“被害”は最小限に食い止められる。

「t-PAを受けた100人の調査では、39人が3カ月後に自立でき、プラセボ(t-PAを受けられなかった)群は26人しか自立できませんでした。100人単位で見ると小さな差と思うかもしれませんが、母体を大きくすると有意差がはっきりとわかります」

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