話題の食材&アプリはどうなった?

阿波晩茶には整腸作用 ビーツには血流改善効果が

(提供写真)
【阿波晩茶】

 茶葉を加熱した後、乳酸発酵させてつくる後発酵茶のひとつ。徳島県の上勝町や那賀町など一部の山間部のみでつくられている。ほかには高知の碁石茶や、中国のプーアル茶が、同じ後発酵茶として知られる。

 要は発酵食品のため、健康にいい。特に整腸作用や、高血圧、糖尿病などに効くとされる。

 昨年6月ごろ、テレビの健康番組で紹介されて人気に火がついた。産地である上勝町・那賀町には連日電話の問い合わせが。

「茶葉の収穫は7月。発酵に1~2カ月かかるため、出来上がるのは早くて9月。ちょうど品薄の時にテレビで紹介されたので、あっという間に品切れになってしまいました」

 上勝町役場の担当者は当時の混乱ぶりを振り返る。

 今年は今のところ在庫には余裕がある。那賀町の「井川発酵」は、生産組合を法人化。人手を増やして昨年の5倍に増産して備えた。ただし、もともとの生産量が少なく、1キロ当たり6000円と高価なため、なかなか県外に出回らない。飲みたければ地元の生産者から取り寄せるのが一般的だ。

「それでも、ティーバッグやペットボトル茶なら、首都圏でも扱う店が増えてきました」(「井川発酵」の井川圭太郎社長)

 例えば、ペットボトル茶は東京だと有楽町・交通会館のアンテナショップ「トモニ市場」で、1本税別150円で販売中。もちろん、100%阿波晩茶。飲んでみると、最初は独特の土っぽさが気になるが、苦味は少なく、慣れれば甘味も感じられた。健康のために続けられそうだ。

缶詰なら手に入りやすい
缶詰なら手に入りやすい(C)日刊ゲンダイ
【ビーツ】

 ボルシチの材料としてごく普通に使われている赤カブ、ビーツが再び脚光を浴びている。NHKの番組などで、血流改善効果があると報道されたからだ。血流がよくなれば、基礎代謝が上がりダイエットにつながる。脳の血流改善ならボケ防止になりそうだ。

 栄養士で料理教室を主宰する由比理嘉氏が言う。

「ビーツには抗酸化作用を持つポリフェノールの一種、ベタシアニンやベタインが含まれています。前者はがん予防、後者は肝機能を高め脂肪肝予防に役立つとされています。さらに、カリウムもたっぷり含まれ、むくみや高血圧改善効果も期待できるうえ、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも多い。スーパーフードと呼ばれるゆえんです。

 これに加え、最近、凄い効果が発表されました。ビーツに含まれる硝酸塩が体内に入ると、一酸化窒素になって血管を柔軟にしたり拡張させる効果があると分かった。血流改善が期待されるのはいうまでもありません」

 50代の酒好き中年オヤジたちにピッタリの食材ではないか。どこで売っているのか?

「普通のスーパーではなかなか手に入りません。国産もあるものの、明治屋や成城石井、輸入食材店で缶詰を買うのが手っ取り早い。300円くらいで売っています。これは茹でてあるので薄くスライスしてサラダにトッピングしたり、面倒なら1缶ポンとミキサーに入れ牛乳を加えて30秒! スムージーにして朝ご飯の代わりにするといい。継続して摂取すれば体形が変わるはずです」(由比氏)

 安い。週末、探してみるといい。