患者負担も軽減 大腸がん検査は“内視鏡よりCT先”の時代

三井タワークリニックの斎藤達也院長(左)/三井タワークリニック提供

「検査当日は細いチューブを肛門から数センチ入れて炭酸ガスを注入し、大腸を膨らませます。その後、うつぶせとあおむけでCT撮影。チューブを抜いて終了です。検査室に入ってからおよそ10~15分程度で終了です」

 大腸内視鏡検査の最大の難点は検査前に2リットル近い液体の下剤や腸管洗浄剤を数時間かけて飲み、胃腸に残っている内容物を洗い流す必要があること。つらくて途中で吐く人もいて、下剤を飲めずに検査自体をあきらめてしまう人も少なくない。

「CT検査でも下剤は使いますが、その量はわずか。検査前日にレトルトパックの検査食を食べ、少量の造影剤と下剤を飲んでいただきますが、検査当日は下剤や造影剤は必要ありません」

■高齢者・障害者でもラクに受けられる

 しかも、大腸内視鏡検査に欠かせない鎮痛剤や鎮静剤の注射は必要ない。お尻に炭酸ガス用のチューブを入れるが、大腸内視鏡検査のように大腸に穴が開くような事故もまずない。

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