余命は半年…がん治療医ががん患者になって分かったこと

「自分の命は、ある程度自分で責任を持つ覚悟が必要」と語る(提供写真)

■患者の苦しみは口に出さないと伝わらない

 少しでも疑問に思ったら、口に出す。抗がん剤の副作用にしても、「つらい」「耐え難い」と医師に言うことで、そのつらさを軽減する方法を提案してくれる可能性は十分にある。医療技術は進歩しており、現在は、抗がん剤の副作用を軽減する薬も多数出ており、効果を発揮している。

 情報があふれ過ぎている時代だ。西村医師は「不要な情報をシャットアウトし、正しい情報を得ることが重要」と指摘。

「専門知識を持っていないと、どの情報が正しいか分からない側面もあります。病気になる前からかかりつけ医をつくる。同級生や知人などの医療関係者との関係をつくっておくことも大切」

 西村医師は免疫療法も受けている。エビデンスがない免疫療法には賛否両論があるが、さまざまな情報から「毒にはならない」と確認し始めた。

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