病院は本日も大騒ぎ

年末年始に喜んで夜勤を入れたがる主婦看護師のナゾ

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 都内のクリニックで2年間勤め、結婚後、関東圏の総合病院に勤務して20年になる看護師のマサエです。

 看護師の勤務日程表で、土曜、日曜に関係なく月に平均8日ぐらい夜勤があります。4日に1度の夜勤勤務ということになります。看護師が急に病気になったとか、不幸にあったとか特別なことがない限り、常に決められた日程で勤務します。

 しかし、クリスマスの夜や正月になると、スケジュールの変更を余儀なくされることがあります。とくに大晦日から正月にかけた夜勤や、元日から3日間など、責任者の婦長を入れた看護師同士で、スケジュールの変更を話し合うことがあります。
 
 夫や、学校が冬休みの子供がいる所帯持ちの看護師は、独身の若い女性に代わってもらう。意外と独身女性は、代休や夜勤手当狙いで、すんなりOKしてくれるものです。シーズンオフを狙って行く海外旅行費用の足しになりますから。

 これが一般的な話ですが、既婚者の看護師でも、正月3日間など進んで夜勤を引き受けるケースも少なくありません。その理由は「手当」もありますが、「旦那さん・姑対策」という面もあります。

 旦那さんや姑は結婚当初、「息子の少ない給与を補填して、お金を稼いでくれるのだから仕方ない」と思うらしいのですが、徐々に、「患者の面倒は見ているくせに、うちのオレ(あるいは息子)の面倒を見てくれていない」「子供(あるいは孫)の面倒は見ているの?」などと不満を募らせていきます。その不満が往々にして、年末年始に爆発するのです。

 それがわかっている看護師は正月、主人の両親が自宅を訪ねてきたり、逆に夫の実家を訪ねたり、または姑と同居している看護師は朝から食事を作り、一日中、顔を突き合わせるのを避けるのです。

 とくに姑と仲が良くない看護師は、煩わしいことこのうえない。旦那さんに、「正月、夜勤なのよ。お母さんに悪いけど困ったわ。交代してくれる看護師はいないし」と弁解すれば、旦那さんは反対できないし、姑も納得するでしょう。それで喜んで、正月の夜勤交代を承諾してくれるのです。私もそうでしたから(笑い)。

 ちなみに、夜勤の手当は、病院によって違いますが、2000~3000円ぐらいでしょうか。