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ワシントン大が開発中 “粉末状”の人工血液が登場

実用化されれば非常に有効な手だてに(C)日刊ゲンダイ

 フリーズドライの状態でパッケージすれば手軽に持ち運べ、緊急時には水を加えて使用できるため、救急患者や戦場などで大けがをした兵士の命を救うために役立つと注目されているのです。

 こうした人工血液はスーパーブラッドとも呼ばれ、人の命を救う有効な手段として歓迎されている一方で、懐疑的な見方をする人も少なくありません。ピュー研究所の調べでは、米国人の6割は人工血液に対し「不安を持っている」と答えています。

 特に、より優れた機能を持つ血液を健康な人間に輸血することで、肉体を強化できる可能性もあることに対し、モラルや宗教的な理由から強い抵抗感を持つ人も珍しくありません。

 しかしいずれにせよ、こうしたスーパーブラッドの時代がすぐそこにやってきているのは間違いありません。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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