糖尿病予備群は要注意…正月の血糖値コントロール術

おせち料理の味付けは濃く、糖質や塩分の取り過ぎも(C)日刊ゲンダイ

 しかし、この時季に問題となるのは暴飲暴食だろう。運動量が減り、ただでさえ基礎代謝が落ちているのに、食べる量が増えれば血糖値が上がるのは当然だ。

「特にお正月は血糖値を上げる食べ物が多いので注意が必要です。例えば切り餅は1個(70グラム)で軽くご飯茶碗と同じカロリーがあり(約160キロカロリー)、吸収が速い。焼いた餅を砂糖醤油でそのまま食べるのではなく、お雑煮のように野菜と一緒に食べたり、きなこ餅にしてゆっくり吸収するような工夫が必要です」

■カレーはご飯を雑穀米に

 おせち料理には味付けを濃くするために砂糖やみりんなどの糖質が使われているだけでなく、うま味を引き立てる醤油などの塩分も隠し味として使われている。昆布巻きはその代表で、食べ過ぎて塩分の取り過ぎになることも珍しくない。

「血糖値を上げない食べ方の基本は、最初に食物繊維の多い野菜を取り、それから肉などのタンパク質、最後に炭水化物という懐石料理的な食べ方が良いとされています。その伝でいけば、おせち料理を食べるときは、最初に紅白なますや野菜、お雑煮のおつゆなどでお腹を満たし、次にエビや肉巻き、最後に昆布巻き、黒豆煮、雑煮のお餅を食べるのが良いでしょう」

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