独白 愉快な“病人”たち

相島一之さん 痔のクリニックで「厄介な病気」と言われ…

俳優の相島一之さん(C)日刊ゲンダイ

 それがまた日本で5本の指に入るという腹腔鏡下手術の名医だった。ラッキーでした。直腸を全摘して、肛門の筋肉も数割取りましたが、肛門はなんとか残してもらえました。筋肉が少なくなった分、締まり具合が若干緩めなんですけど(笑い)、本当にありがたいことです。手術は6時間の大手術で、後から先生が「難しい手術だった」と話してくれました。

 病気をしてみて一番しんどかったのは、「厄介な病気」と言われてから、病気の正体がわかって治療の“あらすじ”が固まるまでの間でした。わずか2週間くらいでしたけど、それこそ「死」と向き合ったり、最悪を想像したり、それを打ち消したりしながらの不安な日々……。

 かみさんはもっとしんどかったと思いますよ。でも、入院中は毎日僕の前でいつもケラケラ笑っててくれて、笑わせてくれて、それがなによりの薬になりました。

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