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噛むと脳活性化なのに…若者「ガム離れ」なぜ起きた?

「記憶力、思考力、認知力、集中力、精神安定力がアップし、脳の活性化につながります。ガムほど歯の奥を持続的、かつリズミカルに刺激できるものはありません。ガムを噛めば午後の眠たい会議も乗り切れますし、集中力が増していい発想が生まれるかもしれません。個人差はありますが、ガムを噛んだ後に50メートル走をすると成績が上がったというデータもある。認知能力がアップし、覚醒するのです」

 ガムを噛む若者が減ったからキレやすくなったのかと思いきや、「因果関係はない。それで思考能力が落ちたりしたわけではありません」と、柿木教授。

■過食防止にも

 日本チューインガム協会によると、ガム1枚を噛む回数は550回。そばの15回、チャーハンの47回をはるかに上回る(各10グラム当たり)。

「よく噛んでゆっくり食べる人は、早く食べる人に比べ、2型糖尿病やメタボリックシンドロームになりにくい」と、歯科医で深井保健科学研究所の深井穫博所長がこう続ける。

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