「身内のがん告知」に立ち会うとき気をつけるべきこと

大切なのは患者に寄り添うこと(C)日刊ゲンダイ

■「頑張れ」はいけない

 (2)については、まず「治るというのは死なないことではない」と伝えることが大切だという。

「人間は必ず死にます。治ったがん患者の多くは別のがんになります。次の病気で死ぬとき、元の病気が再発していなかったら『治っていた』と判定するわけで、死なないことではないのです。だから『治るか、治ったかどうか』に、それほどの意味はありません」

 それを踏まえたうえで、がん患者には次のように話すとよいという。

「『治らない』というのは、この病気はあなたの『持病になる』ということです。高血圧も糖尿病も治りません。その証拠に皆、薬を飲んでいる。持病持ちというのは通院したり、食事制限したり、薬を飲んだりと生活が制限されてうっとうしいものですが、喘息や高血圧と同じように付き合っていかなければなりません」

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