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震災の影響は? 急性心筋梗塞の死亡率ワースト1は福島県

「急性心筋梗塞の死亡率が高い県・低い県」/(C)日刊ゲンダイ

 介護施設の問題から離れて、死因別の自治体格差に戻りましょう。今回は急性心筋梗塞を取り上げます。症状が出てから24時間以内の死亡(外傷性のものを除く)を「突然死」と呼びますが、その代表が急性心筋梗塞です。多いのは40~50代男性。働き盛りのサラリーマンを突然襲う、最も危険な病気です。まずは全国的な傾向を見ておくことにしましょう。

〈表〉は都道府県単位で見た、2015年の急性心筋梗塞による死亡率ワースト10、ベスト10をまとめたものです。

 死亡率は、人口10万人当たり、1年間に急性心筋梗塞で亡くなった人の人数で表します。2015年の全国平均は29.7、つまり国民10万人当たり、29.7人がこの病気で亡くなったことを意味しています。

 ワースト1は福島県(74.7)。全国平均の2.5倍も死亡率が高いのです。ネットなどには「原発事故のせいだ」という書き込みが多数見られます。事故で漏れ出た放射性セシウムが心筋に蓄積して発作を起こすなどと解説されています。ただ、原発事故の前年の2010年も、福島県はワースト1でした(死亡率67.9)。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。