病院は本日も大騒ぎ

同じ若い看護師でも男と女では扱いが違う

 現在、総合病院に所属、看護師歴30年になるトミ子です。どこの職場でも同じでしょうが、辞める原因のひとつに上司への不満があります。

 一般の方には想像できないかもしれませんが、大きな病院には「犯罪歴を持つ患者さんを収容する病棟」というものが存在します。もちろん、そんな名称の病棟はありませんが、看護師の間で恐れられている病棟が実際にあるのです。

 もしあなたが、そんな病棟の担当看護師になったとしたらどうでしょう。我慢できますか? それも、若い女性だったとしたらどうですか?

 きっと、暴言やセクハラまがいの行為、暴力までも振るわれるのではないか……と想像するはずです。案の定、若い看護師が患者から暴力を振るわれたことがありました。

 当然、若い看護師は看護師長や看護部長に報告へ行き、「大変でしたね」といった優しい言葉をかけてもらえることを期待しました。しかし、実際は、逆に「あなたの対応にミスはなかったのか」と意見され、若い看護師を守るような姿勢はまったくなかったのです。もちろん、この看護師はほどなくして病院を辞めていきました。

■大卒だからと醜聞をもみ消した病院

 ハッキリ言うと、面倒くさい患者や厄介な患者は、発言力の弱い若い女性看護師に押し付けられる傾向にあります。病院側にしてみれば、“戦力外”の若い看護師なら、辞められても補充がいくらでもいるからです。

 反対に、家庭のあるベテラン看護師などに担当させて、それを機に辞められたら大変な損失ですから。

 同じ若い看護師でも、男性だと事情が変わってきます。男性看護師が先輩の女性看護師から逆セクハラやパワハラを受けることはありますが、いざというときは病院側が守ってくれることがあるのです。

 ある男性看護師は、「精神科」病棟に入院している若い女性にチョッカイを出し、問題になりました。ところが、その看護師は大卒で、ある医師の遠縁にあたる人物でした。そのため、将来性もあるということで不問にされ、病院内で事件が隠されました。さらに、これを知った正義感の強い精神科の担当看護師が病院側に文句を言ったのですが、聞き入れられないことで病院を辞めていきました。

 ちなみに、問題を起こしたその男性看護師は、しばらくしてから他の病院に移りましたが、その病院でも同じ過ちを犯したそうです。