独白 愉快な“病人”たち

メモ持参で迷い払拭 園田マイコさん流「乳がんとの向き合い方」

園田マイコさん(C)日刊ゲンダイ

「セカンドオピニオンも聞いたほうがいい」という事務所の紹介で訪ねた病院では、「(左胸を)全摘になるかもしれないね」と告げられました。「95%良性」から「悪性」と奈落の底に突き落とされる体験をしていたので、最初の病院で味わったパニック状態には陥りませんでしたが、それでもガックリきました。事務所、元夫、当時中学生だった息子などに報告をして、どうにか気持ちは落ち着けたのですが、義理の母が心配して聖路加国際病院を紹介してくれました。

 がんの疑いがある場合、複数の医者に意見を聞くことは精神的に苦しいケースもありますが、セカンドオピニオンでは「1つ目の病院の診断が間違いだったのではないか」と思い、サードオピニオンでは「過去2つの病院の診断が間違いかもしれない」と期待するものです。私の場合は、2つの病院で「悪性腫瘍」との判断がなされていたので覚悟はしていました。それでも、いずれの病院でも言われた「抗がん剤治療は免れない」という判断が、サードオピニオンで覆されるのを期待する気持ちが強かったのを覚えています。

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