独白 愉快な“病人”たち

メモ持参で迷い払拭 園田マイコさん流「乳がんとの向き合い方」

園田マイコさん(C)日刊ゲンダイ

 治療は、手術→抗がん剤治療→放射線治療→ホルモン療法のフルコース(笑い)。放射線治療は奇跡的に副作用を感じなかったのですが、4回の抗がん剤治療は、吐き気、味覚障害、便秘、だるさなどの副作用が人並みにありました。

 それでも、治療を終えると調子が良くなってくるんです。3回目の治療が終わるころ、友人に食事に誘われて久しぶりにお化粧をしたら、さっきまで表情を失っていた顔がパッと明るくなって気持ちがワクワクして。「オシャレもしてみたい」と前向きな気持ちになれました。そういえば、乳がんが分かってから、知人に紹介されたり、SNSを通じて知り合ったがん患者さんたちは皆、オシャレしているし、前向きで明るくてきれい。がんを宣告されて絶望のふちにいたとき、支えてくれたのは、家族はもちろん、同じ病の先輩たちでした。

 思えば、がんになって初めて「人に甘える」ことを覚えました。それまでの私は何でも自分でしないと気が済まないたちで、人に頼るのは苦手。でも、「お願い」と言えば、だれもが優しく支えてくれる。治療の途中から復帰したモデルの仕事も、スタッフの皆さんに支えられて、楽しくさせていただいています。

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