作業療法士が徹底解説 快眠法のウソとホント<前編>

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 自分にとって必要な睡眠時間を把握するには、単純な睡眠時間ではなく「起床から4時間後に眠くなるかどうか」を目安にする。人間は、起床から4時間後に脳が最も活発になる。そのタイミングで眠気が出るのは、睡眠が不足しているということになる。

②寝る前は光を浴びない方がよい…○

 睡眠には「メラトニン」というホルモンが大きく関わっている。メラトニンは、日光や照明を感知すると減少し、暗くなると急速に増加する。家庭で一般的に使われている白色蛍光灯の明るさ=500ルクスの下に3時間いると、分泌されるはずのメラトニンが50%減るという報告がある。

「メラトニン分泌が抑制されると、睡眠の質は低下します。就寝時は寝室を暗くする人がほとんどでしょうから、帰宅してからベッドに入るまでの時間を過ごすリビングの明るさが重要になります。昼光色の蛍光灯を避けて電球色にしたり、部屋全体を明るくせずに手元だけを照らすルームライトにしたり、壁に電球色の電灯を当てる間接照明にするのも効果的です」

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