あの話題の治療法 どうなった?

美容系外科医が「レーシック手術」をダメにした

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 美容外科系で手術して合併症を起こした多くの患者が深作眼科に助けを求め来院するという。

「美容外科系の施設では、合併症として白内障や網膜剥離、緑内障などが起きても見つけることも、治療もできません。さらに、老眼の患者にレーシックをして新たな調節力の問題も起こしています。それを『近視が治せる夢のような手術』ともてはやしたマスコミが手のひらを返して『危ない手術』と評価を変え、『価値のある手術』が悪者にされているのです」

 多くの患者は美容外科系施設で良いことだけを聞かされ、「レーシックは簡単」と思い込み、問題が起きてから後悔するケースが多い。

「どんなに良い薬であっても副作用はありますが、手術にも良い点ばかりでなく、ときにマイナスに働くこともありえます。例えば、レーシックを受けるような強度近視の人の網膜は伸びて薄くなっており、わずかな刺激で穴が開いてしまうことがあります。つまり網膜剥離を合併することもあるのです。手術前に網膜の検査・治療が必要です」

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