看護師直伝 がん治療と笑顔で付き合う

あなたの主治医は? 緩和ケア研修終了医はバッジに注目

「がん対策基本法」成立の2年後に当たる2008年から、がん診療にかかわるすべての医師に緩和ケアの重要性を理解してもらうための試みがスタートしました。

 それは「緩和ケア研修」で、緩和ケアの基本的な知識の習得を目指しています。現在8.5万人を超える医師が研修を修了しており、いまでも修了者は増え続けています。

 しかし、患者さんやご家族からよく「どの医師が研修を修了しているのか分からない」と聞きます。「主治医に聞くのは抵抗がある」とも。

 緩和ケア研修を修了した医師にはピンバッジが配布されています。持っていても着けていない医師もいますが、一つの目安にするといいでしょう。バッジのデザインは、緩和ケア普及啓発事業のホームページ「緩和ケア.net(緩和ケアドットネット)」をチェックしてみてください。

 がんの拠点病院には、緩和ケアチームの設置が必須となりました。拠点病院以外の病院での緩和ケアや地域連携についてはまだまだ整備が必要な状況ですが、看護師向けにも「エンド・オブ・ライフ・ケア」の研修が普及し始め、今後はいつでもどこでも「緩和ケア」が受けられる世の中になっていくことでしょう。

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