病院は本日も大騒ぎ

深夜の病室で差し出された「おはぎ」の正体とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 関東圏のクリニックから総合病院に移り、現在、入院病棟に勤務している看護師のミキです。

 平均、週に2回ほど宿直勤務になります。入院病棟の消灯時間は9時ですから、いつもこの時間になりますと、一息ついて、私は好きな紅茶を飲みます。ある日、その紅茶を飲んでいるとき、私が担当している病室からナースコールがありました。

 部屋を訪ねますと、異様な臭いが鼻を突いたのです。嫌な予感がして、ベッドに近づくと、「看護師さん、“おはぎ”です。食べてください」と、自分の排泄物をおにぎりのように丸めて2個差し出してきました。重度の認知症患者さんですから、怒ることもできません。6人部屋で、他の患者さんは寝ていますし、大声も出せないのです。

 すぐ、他の看護師を呼んでベッドを清掃、滅菌、部屋を消臭してもらい、その間、私はその患者さんをシャワー室に連れていって体を洗い、着替えさせました。

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