サルコペニアは心臓にも悪影響を与えます。心臓は筋肉でできているため、サルコペニアの人は心筋の量も低下していくと考えがちですが、これは当てはまりません。心臓は、体中に血液を送り続けるために常に動いている臓器です。安静にしていても最低限の負荷がかかり続けているので、サルコペニアでも心筋が極端に衰えるということはないといえます。
■血圧の上昇を招く
サルコペニアが心臓の負担を増大させる大きな要因は「血圧の上昇」です。低栄養になり、筋肉量が減って身体機能が低下すると、体は重要臓器を守ろうとして血圧を上昇させるのです。心臓や脳の機能を維持するためには、一定量の血液を送り続けて栄養や酸素を供給しなければなりません。
そのためサルコペニアになると、血圧を上昇させる働きがあるホルモンが分泌されることが知られています。
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